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1995年度(平成7年度) | 資料集 | 大分県産業科学技術センター

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Academic year: 2018

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平成7年度 研究報告 大分県産業科学技術センター

木竹を中心とした複合素材による製品開発研究

玉造公男*・佐藤孝志郎‡ ・佐々木敏光*睾・大内守‡H・大内良和‡ ** ・田嶋篤奉*睾寺・戸曽恒幸… *・安間邦昭*H睾‡・金昌郁*‡ 睾幸手・ *日田産業工芸試験所・**(有)佐々木デザイン事務所・孝幸睾(有)大内工芸

・*睾*幸(株)田嶋製作所・*幸***(有)クラフトハウス。ヤスマ

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要旨

日田地区の工芸産業は,各社個性豊かな製品を開発することで企業独自の販売をのばしてきたが,輸入製品との競

合やモノあまりの時代背景から,より個性的な市場競争力のある製品開発に取り組む必要に迫られている.

本事業は,金属加工メーカいの持つ加工技術と木竹工芸産業の繊細な仕上技術を組み合わせた,新しい産地製品を

開発し,新たな市場の開拓を目的に実施したものである.

1.金属と竹材を組み合わせた家具の開発 1.1開発製品イメージの検討

大分県白田地区は,イスやテ岬プルなどの「脚物家 具」と呼ばれる木製家具製造の産地として,「脚もの」 に関する豊富な流通チャンネルが存在する.金属と竹材 を組み合わせた製品として「椅子」をターゲットとする ことにより,既存の流通チャンネルを活用して効果的な 商品展開を行なうことが可能となる℡

田嶋製作所はバネ等の自動車部晶製造メーカーであり, 線材としての金属の曲げ加工及び表面処理技術について のノウハウを豊富に蓄積している.また大内工芸は竹材 を利用して箸・スプ脚ン・墟器など各種工芸品を監産し ており,多種多様な形態の竹材加工を行なってきた実綿 を持っている。両企業ともに異種素材の導入による異分 野への参入を希望しており,新たなる商品展開を考慮し た結果,金属フレームと竹朗による椅子の開発を行なう こととなった.ただし,単なる量産パイプ椅子市場は, 低価格商品で統合する部品が多く利益率の低い市場であ る.しかし,竹材を効果的に使用した家具が少ないこと から,金属と竹材を組み合わせて,多少のコストアップ にはなっても,加工や表面処確を的確に施すことで,付 加価値の高い商品を開発することが可能と思われる。

そこで開発製晶のイメージとして,近年海外で外国人 向けに店舗屑灘の盛んな高級日本食レストラン向けのカ

ウンター用ハイスツールと待合用口岬チェアといった ターゲットを具体的に設定して開発を進めた。

1.2 竹材及び金属素材の検討

竹材は天然素材でありテクスチュアが有機的で生々し く.小割りした竹そのままでは,無機質な金属と組み合 わせた場合,見た目に馴染みが悪くなる可能性があった。 試作において竹材の表皮を研削して,形をまっすぐな直 方体に整えることにより,金属と馴染みが良くなること を確認した。また金属素材についても有機的な竹捌こ近 づけるため,溶融亜鉛メッキ等3種の表面処理技術の効 果についても試作で確認することとした†

し3 図面化と製品試作

開発製ぶのイメージを元にアイデア展開と図面化を行

なった.

今回はアイデア展開と図面作成にコンピュータを導入 し,その効果についても確認した.その結果アイデア展 開に活用するには礪在のパーソナルコンビュ脚夕は操作 に対するコンピュータ例の応答(レスポンス)の遅さや

一貫性のない分かりにくいインターフェイスなど、パ

フォーマンスが低く,かえって自由な発想の妨げになる. しかし図面作成ではコンビュ岬夕を利用することにより

作業効率が顕著にアップした。これらのことから,機能

を見極めたコンピュータの利用が今後の開発の効率化に 結びつくと思われる.

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平成7年度 研究報告 大分県産業科学技術センター

また製品試作においては,竹材の場合,素材から竹材 加工における歩留まりの悪さや,傷や汚れの少ない竹材

の確保が課題として残されることになった.

優良材の入手難から現有木材での多様化を図るため,木 竹材を高圧高温処理して漁色化する試験デ岬夕の蓄積を

行なった. 2.3 製品試作

試作はあらかじめ量産化を念頭において進められ,量 産加工用治具等についても同時に開発を行なった.また, 1次、2次試作の段階で客員研究員を交えた求評会を行な い,結果を製品に適宜フィードバックしながら開発を進

めた.

Fi g,1ハイスツール

Fi g、3 アクセサリー

Fi g.2 ローチェア

2.異種材による工芸品の開発

2、1開発製品イメージの検討

大分県日田地区は木竹材を活用した工芸企業が集積し 産地を形成している.中でもクラフトハウス¢ヤスマは

市場ニ′ ズに基づいた商品企画力に秀でており ,流通 チャンネルも独自に開拓して全国展開を行なっている.

内外の多様な木材を利用して様々なクラフト製品を製 造しているが,今後は金属などの異種素材との組み合わ せや素材の改良による新製品開発を検討している。

本事業では客員研究員を交えた検討会の中で開発製品 の選定を行ない,装身具とテーブルウエアを開発するこ とになった.デザイン開発の方向性はスタイリング重視

でエモーショナルな形態を形刻的に追及することとした. 2.2 木竹材及び金属素材の検討

装身具については既成のアクセサリー用金属金具を収 集分析して,木材とのマッチングの良い金具を選び出し, それに基づいて装身具の形態を展開していった. また

Fi g.4 テープルウエア

3.成果

金属加工メーカ},工芸企業のどちらにとっても初め ての試みであるにもかかわらず,予想以上に完成度の高 い製品開発を短期的に実現できたのは,デザイナーとし て豊富な経験を持つ佐々木客員研究員の指導が的確で あったためである.今後は見本市出品等を活用して, ユーザーの要望を製品デザインにフィーードバックして商

品力のアップにつなげていきたい.また開発・試作にお いて明らかになった技術的課題もまた当事業の大きな成

果である.

参照

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